実行委員長挨拶
25周年を迎えるにあたって
このたびは「JNSA25周年記念企画」にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。実行委員長を務めます、窪田和巳(下関市立大学 研究機構 教授)です。
私が JNSA(日本看護学生会:Japanese Nursing Student's Association) を知ったきっかけは、学生時代に偶然目にした「JNSA神戸大会」のチラシでした。地方の一看護学生だった私は名古屋から一人で会場に足を運び、そこで出会った"コペンハーゲン大会に参加した同世代の看護学生(当時)"の話に圧倒されました。同時に、ICN(国際看護師協会:International Council of Nurses) という国際の場がもつ熱量や広がりに強い衝撃を受け、「世界とつながる看護」を自分の目で確かめたいと思うようになりました(文献1)。
その後ご縁をいただき、JNSAの運営にも参画しました(第2期副会長、第3期会長)。卒後は臨床を経て大学院・教育の道へ進みましたが、学生時代にJNSAとICNに触れた経験は、その後の進路や価値観の根っこを形づくったと感じています。2005年のICN台湾大会で念願の初参加を果たして以降、2007年(横浜)、2011年(マルタ)、2013年(メルボルン)、2015年(ソウル)、2017年(バルセロナ)、2019年(シンガポール)、2021年(アブダビ予定だったがオンライン開催)、そして2025年(ヘルシンキ)と、継続して参加・発表を行ってきました。また、仲間とともに、そして個人としても、看護学生が国際の場に挑戦する機会を少しでも広げられるよう、ICN参加のサポートを続けてきました。
JNSAが、そしてICNを学生時代に知らなかったら、今の自分はない――そう断言できるほど、あの出会いはかけがえのない経験です。JNSA発足の2001年8月からちょうど25年という節目を迎えるにあたり、当時と同じように心を動かされた仲間の皆さまと、そして「学生の一歩」を応援したいと願う皆さまとともに、今回の記念企画を立ち上げました。
国際学会に学生が参加することは、費用や言語、時間、そして心理的な壁も含めて、たしかにとてつもなく高いハードルに見えます。けれども、そこで得られる経験は、単なる知識の獲得にとどまりません。世界の看護がいま何を課題としているのか、自分の立ち位置はどこにあるのか、そして「いまの自分に何ができるのか」を具体的に考える起点になります。本企画を通じて、当時参加された方々がどのような道筋をたどって現在に至っているのか、国際の場が人をどう育て、視野をどう広げるのかを、多くの方に知っていただける機会になればうれしく思います。
そして1年後の2027年7月には、奇しくも私自身がICNに初参加した台北で、ICN大会が開催されます(2027年7月8日〜11日、台湾・台北)(文献2)。対面参加に限らず、オンラインなど多様な形で"世界の看護"に触れることはできます。参加が叶う方も、難しい方も、世界レベルで看護が直面している課題と、今の自分に何ができるか――そんなことを考えるきっかけになれば幸いです。
本企画では、実に多彩なキャリアを歩まれてきた皆さまにご登壇いただきます。どうぞ当日を楽しみにお越しください。
日本看護学生会 25周年記念事業実行委員長
窪田 和巳
下関市立大学 研究機構 教授
参考文献
- 柿沼佑果,澤田裕輔.NURSING EYE 日本看護学生会(JNSA)―明日の看護へみんなの声を.看護教育.2003;44(7):554-557.
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390002210017517952 - 公益社団法人日本看護協会.ICN大会(2027年ICN大会[台湾・台北]のご案内).
https://www.nurse.or.jp/nursing/international/icn/update/taikai/index.html